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猫が食ったら腰抜かすイカした情報設計 勉強会レポート

こんにちは。インターンの河添です。

キャンプフォーで働きはじめて半年。
一人前のディレクターを目指して、サイトの調査やワイヤー作成の手伝いなど、様々な案件に関わり勉強をしている毎日です。

最初は右も左もわからず、指示されたことをするだけでしたが、いくつもの案件を手伝うことで、段々作業に慣れてきました。
最近では、より下層ワイヤーの作成などより難しい仕事を任されることが増えてきましたが、そこで行き詰まるのが「どうやったら分かりやすくなるのか」。

調べてみると、毎回変わる様々な条件や仕様の中、答えのないこの疑問を解くヒントになるのが、情報設計という考え方。

キャンプフォーでは、新しく入ったスタッフに身につけてほしい力を普段はオンジョブトレーニングで教育しています。それに加えて数ヶ月に一度、勉強会という形で外部の講師からも新たな刺激を受ける試みが行われています。

第一回目の勉強会の様子はこちら

今回の勉強会は、普段からキャンプフォーと仕事でのお付き合いがある株式会社モフの藤井さんをお迎えし、ブログ「ネコの手も借りたい情報設計」に書かれている様々な視点での情報設計の考え方をご紹介いただきました。

情報設計って、そもそもなんだろう。

「情報設計」とは、目的の情報を簡単に見つけられるようにどのように情報を見せるのか考えることを言います。

美味しいかな、と思って手にとるパッケージや、
おしゃれだなー、と通り過ぎるカフェの看板、
また電車が遅延してる。と感じる駅の電光掲示板。

普段は全く気にしていませんが目に入った数秒で情報を認識できるように、
日常の中でもあらゆるものが情報設計を取り入れています。

検索したらすぐにたくさんの情報にアクセスできる環境に慣れてしまうと、自分が求めている情報が見つからないと、イライラしてしまいますよね。
探しているときに求めている情報が見つかる、そんな自分のペースを守ってくれるのが情報設計。
きちんと取り入れることで、ストレスを感じさせない伝え方ができるんですね。

デザインと情報設計。どっちも、どっちでも「あり」

情報設計は、情報をわかりやすく設置していく作業です。
デザインが情報を伝える役割を持つと思っていた私からすると、情報設計は、デザインとどう違うのか疑問に思うところです。

しかし、下の翻訳を見てみましょう。
Google翻訳で「Design」を訳すと、日本語では「設計」に。

言葉が違うだけで本質的にはデザインも設計も同じものなのだと藤井さん。

ディレクターがワイヤーフレームを作成し、デザイナーがデザインを作ることが多いため、つい違うものだと誤解してしまいますが、本来、情報設計はデザインと同じもの。

建物や洋服のように、設計図を書くことからがデザインで、完成するものの要になるんだなと感じました。

ただ、デザインと設計が同じだと聞いたところで疑問に思ったことがひとつ。

実際にビジュアルデザインを作るときは、それぞれの個性や考えを活かし、ひとつひとつ違うものが完成していきます。
でも、ワイヤーフレームはヘッダーにグローバルナビゲーション、トップにはメインビジュアルをおいて…と言ったように、サイト毎に大きな違いはありません。

魅力的であるのか、記憶に残るか、そして分かりやすいか。

デザインで重要にしたいことを考えていくと、ワイヤーフレームがいつも同じような構成でいいのか疑問に思ってしまいます。

藤井さんの答えは、「それはいいこと。」

例えば、住宅には基本形がありますよね。
台所の近くにダイニング、お風呂場の隣にトイレなど、特殊な例を除いてほとんど同じ配置です。
この基本形をデファクトスタンダード(事実上の標準)と言います。これまでの経験で認識できるため、誤解が少ないのが特徴です。

みんなが普通だと思っているデファクトスタンダードは、そこからはみでることで個性を出すことができます。
しかし、個性を出したいからと理由なく「皆が経験で理解できる」という合理性を捨てることは、非常に非合理なことで、意味がないことだそう。

デファクトスタンダードを守っていくと、あらゆるものが1つのスタンダードに似ていき、ありきたりのもので溢れてしまうのではないかと誤解しがちです。

しかし、
デザインはどうでもいいけれども、ユーザビリティを重視しているのか。
サイトの収益性よりも、速度を重視しているのか。
UI・UXよりも、安全性を重視しているのか。

相手が納得する、突破するべきポイントを押さえて進めることがインパクトになるとの事でした。
いつも同じように進めるのではなく、案件ごとに何が求められているのか見極め、オーダーメイドの設計をしていくのが大切なんですね。

途中でちょこっと、プロジェクトマネジメントの基礎。

クライアントを納得させるコツを学んだ流れで、プロジェクトマネジメントについても学ぶことになりました。

これから一人でプロジェクトを回すことを考えると、マネジメントについての話もしっかりと聞いておきたいところです。

どんな案件でも、いいものにしようとすればするほど、時間が足りなくなったり、予算が足りなくなったり。
時には自己満足の、誰のためにもならない完成物が出来上がってしまう恐れもあります。

それを防ぐために覚えておきたいのが、QCDという判断基準です。
JAXAなどでも導入されており、これを最低限守ることで、目的どおりのものが完成するのだそう。

QCDは、それぞれ3つの言葉の頭文字を表しています。

それが、
Qクオリテイー
Cコスト
Dデリバリー

無駄をなくし、QCDを達成するためには、同じ人が最後まで1つの役割を担当する、もしくは綿密なコミュニケーションが大切だそうです。

では、どうしてコミュニケーションが大切なのでしょうか?
分かりやすく理解できるよう、藤井さんが用意した例え話があります。

「ある家を建てるのには大工が10人で、100日かかります。しかし、今回は10日後に納期がきてしまいます。10分の1の納期なら、10倍の人数の100人ですれば間に合うのでしょうか?」

人が増えるとその分、人が入らないですよね。そのため間に合わないと思いましたが、もうひとつ大きな問題が出現するんだそう。

それが、インターフェースにおけるロスの問題。

コミュニケーションの中継点、つまり、大工さんのことをノードと言います。
図の上のように、ノードをつなぐ線が少なくなります。
専門用語では、コミュニケーションのこと(ノードをつなぐ線のことです)を、インターフェースと呼びます。

しかし、3人ではたったの3つだったインターフェースですが、倍の人数、6人になると、インターフェースは倍以上の15に増えてしまいます。

このように、人が増えれば増えるほどコミュニケーションの数が増え、格段に作業の効率は落ちます。
そのため、人数を増やしたとしてもむしろコミュニケーションの時間が増え、作業の時間が減ってしまうので、人数が少ない場合よりも時間がかかってしまうという仕組みです。

確かに考えてみれば、人数が増えれば増えるほど、全ての人に仕事をすぐに割り振るのは大変です。実際に作業をしないので、一見必要の内容にみえる管理職ですが、様々なプロジェクトを進めるのに必要な理由はここにあるんだなと感じました。

情報とうまく付き合うには。

これも知らせたい、あれも知らせたい。
どんなサイトにも、たくさんの情報があります。でも、それを全て無計画に載せても分かりづらいだけです。

情報を整理する代表的な方法は、サーチ、ソート、フィルターの3つ。

サーチは、検索機能です。有名なものでいうと、GoogleやYahoo!などの検索エンジンのこと。ピンポイントで求めている情報にたどり着けることができます。

ソートは並べ替え機能。不動産検索サイトなどのように、自分の求めている条件にあう情報を絞り込むことができます。

最後がフィルター。かの有名なカモノハシ問題を解決するのには最適だとか。
(カモノハシ問題については、藤井さんのブログでも解説されています。)

サーチやソートはサイトによって導入することが難しいことがありますが、ほとんどのサイトで簡単に導入することができ、実際にほとんどのサイトで使用されているフィルターが、グローバルナビゲーションです。
端的にサイトのどこに必要としている情報(ページ)があるかを教えてくれます。
そのため、どんなにページが多くてもグローバルナビゲーションを使えばいきたいページにすぐに飛べます。

藤井さんによると、グローバルナビゲーションを見ればどの会社なのか大抵は分かるとか。
グローバルナビゲーションに全てのデータを入れるのではなく、情報整理のために設置しているという考え方はとても新鮮で、今後のサイト制作の際に取り入れていきたい考え方だと感じました。

今日から、情報設計士になろう。

最後に、藤井さんの一言。
「生産性のある専門職をまっとうせよ。情報設計はそれを補助してくれる。」

情報設計は、情報を扱う人全てに必要なスキル。ただ、あくまでも自分の専門を磨き、ワンステップ上にあがるために、情報設計を勉強することが必要だと感じました。

一見近寄りがたいイメージを持ってしまう情報設計ですが、学んでみるととても興味深く、楽しい時間でした。
講義の中でたくさんおすすめの本も教えていただいたので、閉じこもりがちな寒い季節、読んでみようかなと思いました。

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