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キャリアを「自分軸」で考える 勉強会レポート vol.3

こんにちは。ディレクターの河添です。

CAMP4で働き始めてそろそろ3年目。
周りを見る余裕が少しずつでてくる中、周りを見渡すと自分のスキルも知識もまだまだ半人前だなと反省することはたくさん。

日々、仕事がもっとできるようになるためにWebについての知識を深めたいと思う一方で大学の専攻だった金融についての勉強も続けていきたいなという気持ちもあり、内心、どちらも中途半端なままじゃないかなと思っていました。

さて、今回の勉強会ではasobot代表の伊藤さんを講師としてお招きし、キャリアの始まりから「今」までのストーリーを丁寧に聞いていく形。
「仕事」と「興味があること」。ストーリーの中で語られたこの2つに対しての伊藤さんの向き合い方は、自分自身の向き合い方を考えるとってもいい機会になりました。

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第一弾の勉強会(コピーライティング)の様子はこちら
第二弾の勉強会(情報設計)の様子はこちら

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数ヶ月に1度キャンプフォーで開かれている社内勉強会。
今回の勉強会の講師は、キャンプフォーともいろいろな仕事でお付き合いをしている株式会社asobotの伊藤さんです。

asobotがあるのはキャットストリートのど真ん中、おしゃれなお店の立ち並ぶ一角。最初に打ち合わせで訪問した際には、こんなおしゃれな所に会社があったのかと驚きました。

講義の中ではそんなおしゃれ空間にオフィスがある理由など、普段の仕事ではなかなか聞けない秘話もたくさん。
普段、目にしていても深く理由まで考えないようなところが実は重要なポイントになっているなど、種明かしを聞いているようでとても面白かったです。

勉強会の前に、何度かお仕事を手伝わせていただいた私からみた伊藤さんは、会社の代表であり、シブヤ大学の理事であり、学校の講師でもあり…
どれが本業かわからないくらいいろいろなことを仕事にしている人、というイメージ。

そんな伊藤さんがもともと興味を持っていたのはジャーナリズム。
学生時代は世界各地をふらりと訪問し、いろんな場所の”現実”を自分の目で見たり、現地の人と語り合ったりと、様々な文化を見聞きしていたといいます。

ジャーナリズムに興味を持っているならば、新聞社や出版社などのメディア業界を選ぶのが普通の道かと思います。
もちろん伊藤さんもそんな道を考えていたそうですが、ある会社の広告がきっかけで、進路を変えたんだそう。

それが、1990年代に発表された、社会問題に焦点を当てたBENETTONの広告。
オリビエーロ・トスカーニによってアートディレクションされた広告は洋服を扱う会社にも関わらず、自社の製品は一切掲載せずあらゆる社会問題を前面に打ち出したものでした。

その強烈な内容は様々なところで話題になっており、広告を見た伊藤さんは、クリエイティブである広告が世論を動かせる、議論を巻き起こせるという新しい可能性に惹かれ、新卒でその道に進んだといいます。

大学を卒業して数年間、広告会社で経験を積んだ伊藤さん。
その後独立し、自分を含めた3人でasobotを設立したと言います。
asobot設立当初はお店のプロデュースや空間デザインなど、「街の場」を作る仕事が多かったのだとか。

そんな中、フリーペーパーの先駆けとなった東京メトロの企画、メトロポリターナの編集を請け負うことによって大きな転換期がもたらされました。

今もフリーペーパーをとっていく人をたまに見かけますが、当時は2000年代前半。スマホはまだ普及していなかったため、電車の中でも本や手帳で暇をつぶす人が多く、毎月都内の20万人もの人がメトロポリターナに目を通していたそう。

その広告効果はとても高く、asobotが考えるクリエイティブを詰め込んだフリーペーパーを見た広報やPR担当から社内報や企画の依頼が舞い込み、仕事が繋がるようになっていったそうです。

その後、自社独自のメディアとしてジェネレーションタイムズという紙メディアを発行し始めたasobot。
その目的は、若者が社会の出来事をカジュアルに受け取ることができるような場所を作ることでした。

今の時代だからこそ改めて気になったことを取り上げてみたり、一緒に仕事をしたかったフォトグラファーとコラボしてみたりと、自分がもともと興味を持っていたジャーナリズムと仕事で培ってきたコミュニケーションデザインを掛け合わせて様々なチャレンジをするようになっていたといいます。

ジェネレーションタイムズにとどまらず、関わるフィールドはどんどん増えていくように。
「渋谷のまちをキャンパスにする」をテーマにしたNPO法人シブヤ大学を立ち上げ、コミュニティやまちづくりの分野に関わるようになったり、
難民支援の団体と共同して、難民自身が持っていた縫製技術を使ったアパレルブランドを作って難民の生活向上をサポートするなど社会課題に向き合ってみたり、
大学で紛争国出身者を相手に平和をコミュニケーションで考えるPEACE COMMUNICATION といった平和構築・紛争予防に尽力してみたり…

一見バラバラに見えるこれらのフィールドは、伊藤さんの興味から始まっているといいます。

どれも「仕事にしよう」と思って調べ始めたのではなく、些細な興味や、驚きや発見から学び、そこからこんなことがしたい、とつながり、仕事に発展していったものがほとんどだとか。

意識してたくさんの情報を浴びないとアンテナに何も引っ掛けることができないように思いましたが、伊藤さんのやり方は全く違うもの。

アンテナに大切なのは軸を自分にすることだと伊藤さんは言います。
まずは、自分が何に心が動くのか知る。
自分が好奇心を抱くものをよく観察して、その理由を棚卸してみる。
一見簡単なように見えますが、自分が心が動くものほど言葉で言い表すのはとても難しかったりします。

でも、その作業を習慣化すると、第三者の目として「自分」を知ることができるので、自分の興味を純粋に追いかけることができるのだといいます。

そういった興味から生まれたプロジェクトの一つが、東ティモールでの平和のためのコミュニティラジオ局の設立。
6年間にわたって実施されたプロジェクトは見事成功したものの、さらに、東ティモールのメディアの人たちと共に「教育放送」の文化を普及する計画をしているといいます。

実は、日本は世界の中でも「教育放送」の文化が根強い国。
それは、小さい頃は「おかあさんといっしょ」といった情操番組を観て、大きくなるとラジオやテレビで語学を学ぶ経験を日本人の多くが当たり前のように感じているところからもわかります。
でも、そんな当たり前は世界からみると珍しいものだったりします。

「教育放送」という文化がどういったものなのかを伝えることから始まるこのプロジェクトがいつ完成するのか、ゴールはかなり先になりそうと笑う伊藤さん。

話を聞いていると、大きなプロジェクトを次から次へとどんどん成功させていったように見えてしまいますが、実際は最初から全てがうまくいくわけではなく、やってみて改善の繰り返しだったといいます。何年もかけて、徐々に変えていく辛抱強さを持ってこそ、いつの間にか最終的に形になるものばかり。

やっている規模が全く違いますが、自分におきかえても同じこと。
どんどん変わっていく世の中に合わせて、つい早く「一人前」になろうとしがちですが、確実に変化するためにはじっくりと時間をかけることも大切なことだったりします。

仕事で気になった「興味」と、自分が知りたい「好奇心」。
感じるシチュエーションが違うからか、つい別なものとして切り離して考えてしまいがちですが、どちらも自分のアンテナが向いていることです。
難しいことは考えずに、時間をかけて「自分」の軸としてアウトプットしていくことでだんだんひとつにまとまっていくのではないかなと思いました。

興味や好きを調べていると、知識やスキルを上げるだけに注目しがちですが、今度の休日にはじっくりと自分の興味や好きな理由と向き合ってみたいと思います。

Director

金融学を専攻していましたが、大学に入学したばかりの時に飛びこんだ長期インターンをきっかけに、Webの世界に関わるようになりました。

好きなことは、お金の話をすること、アクセサリーを作ることです。

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